2011 - 2019:【深化】〜墨を知り、技を磨く〜
水墨画の”今”を知りたくて、西に東に、さまざまなものを尋ね歩いていた時期。
外界の人物や風景のみならず、自身の内面にも画題を求め、
水墨の表現の可能性を模索していました。
2014年|「女の子」70×35cm
2015年|「紅」60×73cm
2016年|「京」136×140cm
2017年|「グスクの空」73×91cm
公募展への挑戦と出会い
自身の技を磨くため、公募展へ挑み始めた時期。
旅先のバス停で見かけた後ろ姿の女の子、愛知の潮気が漂う漁港、幽玄な能の世界、夏の沖縄の風景。
賞をいただけるの喜びもありましたが、同じく公募展に出品し、挑戦されている方達との交流はとても刺激となりました。
2014年|「翔」73×60cm
2017年|「久高島」73×53cm
2018年|「満(みちる)」115×100cm
対峙
水墨の最大の魅力である墨の濃淡に魅了されつつ、さまざまなものを描こうというチャレンジの気持ちもありました。と同時に「墨一色の世界」や「紙(平面)」という物理的な制約に直面し始めていました。
2015 - 2020:【探求と越境】
〜墨の枠を超えて、現代アートへの挑戦〜
「水墨画は、単なる二次元の平面画に留まるものなのか」
その根源的な問いから、既成概念を打ち破るための挑戦。
2016年|「折鶴」180×180cm
約1000羽の折鶴で構成した半立体の世界
墨で汚した和紙を一枚ずつ手作業で折り上げました。
物理的な「光と陰」、そして墨の「濃淡」が組み合わさることで
平面画にはないモノトーンを生み出しました。
2015年|無題
小さい家にて
2016年|「風」
180×90cm
岐阜県美術館にて
2017年|「跡.no2」
91×73cm
岐阜県美術館にて
2018年|「シロ」
180×180cm
岐阜県美術館にて
2018年|「クロ」
180×180cm
岐阜県美術館にて
2020年|「跡.no5」
180×90cm
墨で描くという行為をあえて断ち切り、
画仙紙を丸め、火で焼く。
2020 - 2025:【躍動】〜紙を活かし、可能性を広げる〜
メディアへの出演を機に、私の意識は「墨でいかに描くか」から「紙を活かすこと」へと大きく転換しました。
何の筆跡も無いのに立体感を感じることができる。
墨の表現ばかり追い求めてきましたが、紙を活かした表現には今までにない可能性を感じました。
2020年|「カラス」
117×91cm
白色は紙の素地の色。
墨の濃淡だけで、白く浮き立たせる。
描かざる部分
紙を活かす表現は、目に見える造形だけではありません。
「余白」という空間を描くこと。
何も描かれていない空間があるからこそ、墨の表現がより強調され活かされます。